バス停での話、、、384日目

先日

バス停での出来事。

先にバスを待ってる女性がひとり。

その横に並んで待つワタシ。

バス停の時刻表を見てバスが来る時間を確認する女性。

その直後

『あの、、すみません、、、バスはいつ来ますかね。何時かしら』

と声をかけられ

「?」になるワタシ。

あれ?今、そこに書いてる時刻表見てなかったかな?

それとも

時刻表みたはいいけど、時計がなくて今の時間がわかんなくて聞いてるのかな?

と一瞬疑問に思うも、

まーいーや。と特に気にもとめず

時刻表を確認し
「○時○○分に来る予定ですよ」と答え

携帯画面で時間を確認し
「今は○時○○分なのでもう少ししたらすぐ来ると思いますよ」

と答えました。

するとその女性は


『ありがとう。 もうね、時間書いてるのをみてみるけど、小さいからか暗いからか見えなくてね。助かったわ。ありがとね。』

なんて思わぬ反応が返ってきました。

あー眼が少し悪いのかな?くらいで

私は、それ以上その女性に特に気にもとめず

バスを待つ姿勢に戻ります。

その後、バスを待つこと数分。


「あの、、すみません……」


「あのー、、えーっと、、あの、すみません、、、(苦笑)」


なんか声がするな、と言う方向に眼を向けると

自転車が徐行しながら通ろうとするスペースに先ほどワタシに声をかけてきた女性が立ってるために、青年が通れなくて困ってました。

青年はチリンチリンと音を鳴らすわけでもなく、

声の大きさを抑え気味に

とにかく控えめに、申し訳なさそうに女性にどいてほしーなーと言うアピールをしてる。

あまりに控え目で……すぐ横にいたワタシですらその事にすぐに気付かないくらい小さな声。

通れず困ってるにも関わらず

どうやったら気づいてもらえるかなーっと悩んみながらも

ひたすらやさしく声をかけてたのです。



とりあえず私は、

その困った青年に気づいてない女性の肩をトントンとして、


「あの、すみません、少し前へ……こちらに二三歩進んでもらってもいいですか?」


女性が『へ?』とキョトン顔


「えっと、、こちらのかたが自転車で通れず困ってる様なので、、、少しだけ寄っていただけると助かるかなって、、」


とそこまで説明したところで

女性がようやく青年に気づき


『あらまー。すみませんね。 全然気付かなかったわ。どーぞ』


と言いながらゆっくりスペースをつくる。

すると青年はそこでも申し訳なさそうに


「あ、いえ、こちらこそ、すみません。 ありがとうございます。」


と女性に声をかけ

そのままワタシを真っ直ぐ見て


「助かりました、ありがとうございます。」


とまさかの一言。 女性に声をかけてる時よりも心なしか しっかりした口調でお礼の言葉を残して爽やかに去っていきました。

部活帰りだろうか。

引っ込み思案って感じより

どちらかと言うと体育会系の青年。

どーやって気づいてもらおうかと女性に気を使う、、なんて心やさしい青年だろう。そして、迷わずすぐにお礼の言葉が出てくる……なんて真っ直ぐで、素直な青年だろう。


そんな事を想い

ひとり清々しい気持ちにひたってると

女性がワタシに声をかけてきました。


『ごめんなさいねー、この辺で立ってたら大丈夫かしら。 前へ出過ぎても車やバイクで危ないし、あまり下がるとまたお邪魔になって困らせちゃうのかしらねー……』


なんて言いながら悩んでる様だったので


「ココに立っていれば大丈夫ですよ。」


と声をかけると


『もうね、この歳になると眼も見えなくなるし、なかなか思うように動くこともむずかしくなるのよ(笑)』


と、女性からレスポンス。

ここで急にただのバス待ちの知らない同士から

まさかのおしゃべり相手に昇格された気分になり

思わず私も女性へレスポンス



「そうなんですか? しっかりされてるように見えますが、、 この歳って、おいくつなんですか?」


『もうね、ワタシおんとし81歳、次82歳になるのよ。 おばあちゃんの歳も過ぎた頃かしら、笑』


「え?! ほんとですか? いや、めちゃ元気……ってか、綺麗ですね。 」と……

お世辞抜きに、素直に言葉が出た。

御化粧を綺麗にされてて

お洒落をし、髪もセットされて

キレイに身なりをととのえ、言葉遣いも丁寧な女性。

まさかの事実に驚いたところで

ちょうどバスが到着。


「あっ!バスが来ましたよ。」


『あら、ホント? ありがとね。』


バスのドアが開き、女性がゆっくりの乗車

雨で少し路面が濡れてる上に

夕方は日暮れ時で少し暗かったのもあって

思わず私は


「足元気を付けてくださいね」


と声かけると


『ありがとう、ほんとね。すってんころりんしたり、つまずいたりしないよいにしなきゃ』


と笑顔で言葉を返した直後

女性は無事に乗車。

その後に続き私も乗車。

女性は優先席界隈に座るかと思いきや

まさかの席をチョイス

最前列は高さのある席に手をかけると

足を高く上げ、なんなく段差を上りきり着席。

その後、居心地がよくなかったのか

席を立ち、もうひとつの最前列の椅子に座り直すというフットワークを魅せました(笑)



バス停での一時とのギャップに思わずびっくりするも、なんだか笑っちゃいそうになるのを堪えた……とある日の夕方の出来事でした。



明日もきっと何か書きます

袖触れ合うも多生の縁、一期一会、素敵な一時とに感謝した日の話。

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